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ポルトガル王国/ポルトガル共和国 Edit

ポルトガル共和国(ポルトガルきょうわこく)、通称ポルトガルは、西ヨーロッパのイベリア半島に位置する共和制国家である。北と東にスペインと国境を接し、国境線の総延長は1,214kmに及ぶ。西と南は大西洋に面している。ヨーロッパ大陸部以外にも、大西洋上にアソーレス諸島とマデイラ諸島を領有している。首都はリスボン。

ポルトガルはユーラシア大陸最西端の国家であり、かつてはヨーロッパ主導の大航海時代の先駆者ともなった。そのためヨーロッパで最初に日本や中国など東アジアとの接触を持った国家でもある。

国名 Edit

正式名称はポルトガル語で、República Portuguesa。

公式の英語表記は、Portuguese Republic(ポーチャギーズ リパブリク)。通称、Portugal(ポーチャグル)。

日本語の表記は、ポルトガル共和国。通称ポルトガル。漢字では葡萄牙と表記され、 葡と略される。

国名の由来は、ポルトの古い呼び名であるポルトゥス・カレの訛りに由来するとされている。

歴史 Edit

  • 1139年/1143年 - ポルトガル王国成立(カスティーリャ王国の宗主下)。
  • 1385年 - カスティーリャ王国(スペイン)から独立。
  • 1415年 - モロッコ北端の要衝セウタを攻略。以後、エンリケ航海王子(1394年-1460年)を中心とした大航海時代演出。
  • 1488年 - バルトロメウ・ディアスがアフリカ大陸南端の喜望峰を回り込む。
  • 1490年 - アンゴラの植民地化開始。
  • 1494年 - スペインとトルデシリャス条約を結び、ヨーロッパ以外の世界を分割。
  • 1498年 - ヴァスコ・ダ・ガマがインドに到達。
  • 1500年 - ペドロ・アルヴァレス・カブラルがブラジルを「発見」し、ポルトガルによるアメリカ大陸の植民地化が進む。1822年まで植民地支配。
  • 1500年 - マデイラ諸島からブラジルにサトウキビが持ち込まれ、ブラジルの主産業が奴隷制砂糖プランテーション農業となる。以降黒人奴隷貿易によってアフリカから多くの人々がブラジルに連行され、ポルトガルに富をもたらすと同時にブラジルの従属と低開発が決定づけられる。ポルトガルにもたらされた富はイギリスやオランダなどヨーロッパの先進国に流出し、イスパノアメリカの金銀と共に資本の本源的蓄積過程の原初を担う[1]。
  • 1543年 - ポルトガル人が日本の種子島に漂着、南蛮貿易の開始(年代については諸説あり)。
  • 1557年 - 明からマカオの居留権を得る。
  • 1578年 - アルカセル・キビールの戦い。
  • 1580年 - スペインに併合される(スペイン帝国)。
  • 1624年 - ネーデルラント連邦共和国のオランダ西インド会社がサルヴァドール・ダ・バイーアを占領。オランダによるブラジル北東部の植民地化が始まる。
  • 1629年 - モザンビークを植民地化。
  • 1640年 - ポルトガル王政復古戦争によりスペインから独立。ブラガンサ朝成立。
  • 1646年 - ブラジルが公国に昇格し、以降ポルトガル王太子はブラジル公を名乗るようになる。
  • 1654年 - オランダ人がブラジルから撤退。
  • 1661年 - ハーグの和約を結び、賠償金と引き換えにブラジルとアンゴラの領有権を認められる。
  • 1665年 - コンゴ王国を事実上滅ぼす。
  • 1680年 - トルデシリャス条約で定められた範囲を越えてバンダ・オリエンタルにコロニア・ド・サクラメントを建設し、以降南アメリカでスペインとの戦争が続く。
  • 1696年 - パルマーレスのズンビを破り、ブラジル最大の逃亡奴隷国家キロンボ・ドス・パルマーレスを滅ぼす。
  • 1750年 - スペイン帝国とマドリード条約を結び、バンダ・オリエンタル(現在のウルグアイ)と引き換えに、アマゾン川流域の領有権を認められる。
  • 1755年 - リスボン大地震。
  • 1807年 - ナポレオン戦争により王室がブラジルに逃れる(1808年から1821年までリオ・デ・ジャネイロ市を首都とする)。 そのまま、半島戦争に突入。介入したイギリス軍の占領を蒙る。
  • 1815年 - ブラジルが王国に昇格し、ポルトガル・ブラジル及びアルガルヴェ連合王国が成立。首都はリオ・デ・ジャネイロ。
  • 1820年 - ポルトで革命が勃発し、占領していたイギリス軍を1820年革命で放逐。ジョアン6世がポルトガルに復帰、立憲君主制に移行。
  • 1822年 - ブラジル独立戦争によりクリオーロ達がポルトガル王太子ドン・ペドロをペドロ1世皇帝に擁立してブラジル帝国が独立、ポルトガルは最大の植民地を喪失。
  • 1832年 - 1834年までポルトガル内戦が続く。
  • 1887年 - マカオの統治権を清より獲得。
  • 1910年 - 革命で共和政に移行。
  • 1926年 - クーデターにより軍事独裁政権成立。
  • 1933年 - サラザール、新憲法により独裁開始。エスタド・ノヴォが始まる。
  • 1961年 - インド軍がゴアのポルトガル植民地に侵攻、同植民地を喪失(併合承認は1974年)。
    アンゴラ独立戦争が始まる。 
  • 1963年 - ギニアビサウ独立戦争が始まる。
  • 1964年 - モザンビーク独立戦争が始まる。
  • 1974年 - カーネーション革命、ヨーロッパ史上最長の独裁政権が打倒される。
  • 1975年 - アフリカ大陸南部の2大植民地、アンゴラとモザンビークをはじめ、ギニア・ビサオ、カーボ・ヴェルデ、サントメ・プリンシペなど5カ国が次々に独立。インドネシアが東ティモールに侵攻・同地を占領。マカオ以外の植民地を全面的に喪失。
  • 1986年 - ヨーロッパ共同体に加盟。
  • 1999年 - マカオを中華人民共和国に返還、実質上植民地を全て手放す。
  • 2002年 - 名目上ポルトガルの植民地だった東ティモールが独立を果たし、名実ともに植民地が完全になくなる。

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Last-modified: 2009-04-19 (日) 22:41:39 (5495d)